世界からトップチームが来日する意味[その2]

その1]からの続きです;

●その3.社会への認知啓蒙活動の手段が強化されること

ビジョンである「視覚障害者と健常者が混ざり合う社会を築くこと」に向かうためにも、競技としてのスポーツが社会で広まっていくことは、とても大切なことと考えています。目のみえる人、見えにくい人に関わらず、世界から強豪国が来日することで、ブラインドサッカーが認知されるきっかけとなることは大切です。

 ・日本選手権とは違った視点でPRできる

参加する選手からしても最も歴史があり、動機付けが高い大会は日本選手権(2012年は6月開催予定)です。日本選手権は、いわゆる「天皇杯」のように、トーナメント形式(予選ではグループリーグもあり)で、2日間で日本一を決める戦いです。

一方、クラブ選手権は、毎年8〜12月に開催される地域リーグでの上位チームがその中で優勝を争う戦い。同じ日本一を決める視点では、その意味、意義が、海外との戦いが加わることで大きく変わることになります。

・コントロールできる機会であること

そしてその機会はコントロールできるものであること。実施の可否にはもちろん資金調達が不可欠ですが、その場自体は私たちのコントロール可能なものであり、他の国際組織や国内組織のしがらみとも無縁です。それは見えにくいですがとても大事な事だと思います。

 

●その4.厳密な「B1選手」以外に、世界と戦う場を持ってもらうこと

どこまでの効果が生まれるのかは未知数ですが、厳密に「B1」と判定された選手以外が、世界と戦う場を持つ意味も大きいと考えています。

 ・「B1」とは?

視覚障害者スポーツでは、目の「見え方」の違いによりB1、B2、B3という3つのクラスに医療上判定をされ、カテゴライズされます。

日本国内では「見えない人も、見えにくい人も、見える人も一緒にできる」を強みとしているブラインドサッカーですが世界の「競技」の舞台では、B1クラスを対象とした大会には、医療上「B1」と判定された選手のみが参加が許されます。

B2/B3クラスも同様、クラス分けにおいてそのクラスにカテゴライズされることが不可欠です。

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[B2/3クラス;残存視覚を活かしてプレーします]

 ・「B2」以上「B1」未満

クラス分けは医療上の判定であり、それに則って競技は行われます。しかし、そうすることで、「B1とは判定されるまでではないがB2/B3クラスでプレーするには見え方が厳しすぎる」という選手も生まれます。B2/B3クラスはスピードも速く、一部のそういった「B2以上B1未満」選手にとっては敷居が高い場合もあります。

そういった選手にとって、こういった海外強豪国との親善試合がどのような意味を持つのか、未知数ではあります。しかし、彼らの動機づけ、また中期的に技術を高めていこうとする動機付けに貢献できたら、そのように思います。

 


フィアットカルチョ;久しぶりの東京近郊での全国的戦いにぜひ来場を!

そんなフィアットカルチョ、国内の大会でも全国から強豪が集まるのが東京近郊で見られるのは久しぶりの機会です。これまでブラインドサッカーなかなか見る機会のなかった皆さま、ぜひ17,18日のフィアットカルチョ(調布・アミノバイタルフィールド)か20日の日本強化チームとの親善試合(場所は現在未公表ですが、追って!)のいずれかで、足を運んでください。

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フィアットカルチョのチラシです。ダウンロードしてカラーで印刷!周囲に配りまくってください!]