オリンピックを自国開催するメリットはなに??
■オリンピックを招致しているって知ってます?
*東京の招致ウェブサイト
2020年に開催されるオリンピック・パラリンピックを東京が招致していること、知ってますか?
5月24日、2020年の同大会の招致をしている「立候補都市」が正式にIOC(国際オリンピック委員会:オリンピックを仕切っている国際組織)に認められ、東京のほか、マドリッド(スペイン)、イスタンブール(トルコ)の3つの都市がこれから招致活動を繰り広げていきます。
→毎日jp「20年夏季五輪:東京1次通過」
「そんなこと知らなかった」という人、肌感覚でも多いと思います。
僕の身の回りでも、「なんでオリンピックなんか招致しなくちゃいけないの?たしか前もやってたよね?」程度のノリであることに間違いありません。
実際、東京が招致において逆風なのはこの「世論」
マドリッドやイスタンブールの市民の7割以上が招致に「賛成」であるのに対して、東京はわずか「47%」という結果が出ています(この結果はIOCが独自に実施したもの。東京の招致委員会の調査では65%が賛成。だいぶ結果が異なります)
2016年の招致の際も、この「世論」が最後まで高まらず、世論醸成に躍起になっていたように思います。
でも、そもそも、どうしてオリンピック招致の必要があるのか?
自分の態度を決める上でも、ちょっと考えてみたいと思います。
*マドリッドの招致ウェブサイト
■あらためて、オリンピックを実施するメリットはなにか?
(この場合、パラリンピックとは分けて考えて良いと思っています。オリンピックを招致するメリットと、パラリンピックを招致するメリットは各国にとってもまったく意味をもっているように思うからです)
●レガシー
サッカーワールドカップや主要な日本代表選でも利用する「国立霞ヶ浦競技場」。いわゆる「国立」です。これは1964年の東京オリンピックの際につくられた施設です。
駒沢競技場(公園の一部も)や代々木競技場、「ニッポン!チャチャチャ!」で盛り上がる東京体育館もオリンピックをきっかけに造設されてます。
このように、オリンピックをきっかけに、さまざまなスポーツ施設をレガシー(いわゆる「遺産」。やったからこそ生まれ、その後もその都市に残っていくもの)として価値あるものとする見方が、オリンピックを実施するメリットとしてうたわれています。
実際、64年の東京オリンピックがなければ、現在の東京の都市機能はどう発展してきていたのかは想像しがたいです。スポーツ施設だけでなく、首都高、新幹線などもオリンピックのレガシーと言われています。
(長くなったのでいったんつづきます)